桜巡りと父の思い出
今年の桜のシーズンも終盤となった。桜は満開を過ぎて散り始め、昨日と今日の雨で花びらも雨に打たれてしまい、葉桜となりつつある。例年、桜のシーズンは咲きはじめから1週間程度で散り出してしまい、土日に桜を見に行くとしてもチャンスは2日しかないことになるが、今年は、寒さのせいで花の期間が長かったのか、場所によって咲くタイミングが異なっていたためか、2週にわたって桜を見に出かけることが出来た。
おかげで、例年見て回っている近隣の桜のほかに、少し足を伸ばして、大聖寺川、熊坂川、越前丸岡城、富山市の松川公園や神通川の桜堤、塩の千本桜を見ることができた。
20数年前から、毎年桜のシーズンになると近隣の桜を見て歩いている。最初は、母が亡くなった後、寂しそうな父の姿を見て、「桜でも見てくるか」と声を掛けたのが始まりで、その後毎年父を車に乗せて近くの桜の名所を訪ねてきた。
父はこの地区で40年ほど教員や指導主事として勤務していたため、車で行った先々で昔の思い出を話し出して感慨深げだった。いつも最後には、「今は車で簡単に来れるようになったけれど、昔はここまで来るだけでも一仕事だった。」というようなことを言っていた。昔は、交通手段も電車だったりバスだったり、時には馬車の荷台に乗ったりで、山間部の学校を訪問するのも一日仕事だったようだ。父が亡くなって10数年経つが、今でも桜の時期に各地の桜巡りをすると、父を連れてまわって桜を見ていた情景が思い浮かぶ。
年々歳々花相似たり 歳々年々人同じからず
父の歌一首
和田山の麓に並ぶ桜木の幹つややかに春の日返す
その後、相棒は妻に替わったが、小松市・能美市の桜名所巡りは、今も毎年行っている。今年も各地の桜を満喫できたし、今年の春も無事に迎えることができた気分だ。
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