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2014年1月10日 (金)

四日市市の爆発事故に思う

四日市市の工場で熱交換器が爆発して5人が亡くなり多数の人が負傷したという痛ましいニュースが伝えられていたが、以前働いていた製造業で安全管理などに関わっていたこともあり人ごととは思えず食い入るようにテレビニュースを見ていた。

10年程前から、設備管理のスキルを持った団塊世代がリタイヤした後にプラントや設備の事故が多数起こるのではないかと不安視されていた。今回の事故がそのようなケースに該当するかは分からないが、かなり経験則に頼って仕事がされていたということであり、先輩技術者たちの経験則が若い世代にきちんと伝承されていたのかという疑問が残る。

先達の暗黙知化された経験則を伝承するためには伝統芸能の世界では弟子入りをして体得していけば良いが、企業の現場では暗黙知として体得していくことも大事だが、作業手順や作業標準や安全基準等に明文化して形式知化していくことも必要だ。特に安全に関する技術は技能的スキルだけでなく、科学的な知見に基づいた仕組み作りが必要でその場合明文化された先達のスキルが重要となってくる。

今回の事故の直接的原因は何らかの原因で発生した水素ガスが熱交換器の蓋を開いたことで引火爆発した可能性があるとのことだが、水素ガスの発生を感知するセンサーがなかったのだろうか。通常では発生し得ないのかもしれないが、混ざれば発生しうる材料があるのならセンサーの設置などの二重三重の安全対策があっても良かったのではないだろうか。

設備等について行うリスクアセスメントというものがある。リスクの発生頻度やリスクへの暴露の頻度・程度や発生した場合の重大度等を点数化してリスクの排除や軽減の対策をしていくもので、発生頻度が非常に低くても一旦発生すると重大な事故になってしまうような今回の場合は点数も多くなることになり対策の優先順位も上がる。

今回の事故の前にも小さな事故があったと聞くが、ハインリッヒの法則で大事故の背後に29の軽微な事故があり、その背景には300のヒヤリハットがあると言われている。軽微な事故の時にもっと対策が打てていればと思うのだが。

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